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2024.07.19
チーム

【特別インタビュー】セブンズ日本代表 選出記念 ~ 松本 純弥 ~

「メダルを獲る事が自分を支えてくれたジャパンセブンズへの恩返し」

セブンズ日本代表 選出記念インタビュー~ 松本 純弥 ~

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7人制日本代表選出おめでとうございます。大会直前の忙しい時期ですが、最近はオフなどはありましたか?
「最後にあった長いオフは先日の網走合宿の前でしたが、まだその時はメンバー発表を聞いていなかったので、ドキドキであまりリフレッシュは出来なかったです(笑)」

―合宿前にサイモンHC(男子セブンズ日本代表サイモン・エイモーHC)から直接結果を聞く事も出来たそうですが、合宿まで待った理由は?
「サイモンHCになってから2ヶ月間、代表に呼ばれなった時期もあって、その悔しさもあったので、最後はみんなの前でHCの口から直接聞きたいなと。自信はありましたが、HCの考えている事が分かる訳ではないので、その部分では緊張していました。」

―名前を呼ばれた瞬間はどんな気持ちになりましたか?
「純粋に嬉しかったです。そのあと1on1でサイモンHCと会話出来たのですが、『おめでとう。最初の沖縄合宿からすごい成長をしてくれた。』という言葉を貰えて、その言葉だけでも自分は嬉しかったです。自分の役割はポジション柄、チームの裏方のような仕事なので、派手さは無いけれど1番重要な仕事を任されているんじゃないかなと思っています。」

―いよいよ大会目前ですが、今の心境はどうですか?
「周りの皆さんの変化を通じて舞台の大きさを感じています。ジャパンの出場が決まってから半年間、あまり本番を意識せずにラグビーをやって来ていて、もちろん夢であり憧れの舞台ではあるので絶対出たい気持ちはありましたが、「会社や地元を代表して」という想いが強すぎるとどうしても怪我や病気などのイレギュラーで試合に出られなかった時にメンタルが落ちてしまうと思ったので、1つの大会として捉えるようにして来ました。今の自分の成長だけにフォーカスしてやってきた半年間だったので、サイモンHCから『おめでとう』と言われた時は嬉しい反面、難しい気持ちでした。これまで通り1つの大会として頑張るという気持ちと、いよいよ本番なんだという気持ちが入り混じっています。」

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―また実際に現地に入ったら実感が沸くかもしれませんね
「常に平常心を保ってラグビーをやる事を意識して来たので今は緊張していませんが、いざその舞台に立ってみたら緊張するかもしれません。ですが、全員が立てる舞台では無いのでそういう場面も楽しみながらプレーをしたいと思っています。」

―メンバー入りの報告は誰に一番最初にしましたか?
「一番最初は家族に報告をしました。家族からは『ここまでやって来られたのも実力だから、自信を持ってやって来なさい』という言葉を貰いました。普段なかなか連絡を取らない人達からも連絡が来たり、本当に大きい大会なんだなという事を改めて実感しました(笑)」

―セブンズ日本代表として戦う気持ちは?
「自分のセブンズとの出会いは、高校2年生の時にユースアカデミー(ジュニアの育成プログラム)に入った時で、その後大学1年生の時にユース日本代表の試合で銅メダルを獲る事が出来て、その翌年にユニバーシアード(学生の国際競技大会)、20歳になる直前にバンクーバーで日本代表デビューをしました。思い返せば自分のラグビーの経歴はセブンズに支えて貰ったものなので、ジャパンセブンズにはとても感謝をしていますし、今回活躍してメダルを獲る事がジャパンセブンズへの唯一の恩返しだと思っています。そういう気持ちもあったので、今回絶対に試合に出たいと思っていました。」

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―セブンズの魅力を伝えたいという気持ちも強い?
「そうですね。日本は15人制がメインではありますけど、セブンズの面白さも伝えたいです。セブンズは15人制より横のつながりが強いというのを感じています。「セブンズファミリー」という言葉があるのですが、1年間の200日以上は合宿をしていて、チームメイトは家族よりも一緒の時間を過ごす存在です。
今年のチームもまさにそうで、きつい事も楽しい事もずっと一緒にやって来たので、そんな信頼出来る仲間達と出来るラグビーを楽しみたいです。
見ていただく方々には、スピーディーで展開の早い試合内容はもちろん、身体能力の部分での勝負にも注目して頂きたいです。1試合14分(7分ハーフ)と、15人制より時間も短いので、初心者の方も見やすいのかなと思います。」

200日以上合宿をしていたとの事ですが、本当に様々な国を飛び回っていましたよね
「そこに関しては本当に大変でした。各国の様々な文化に触れるのが楽しいというはありましたが、例えば南米のウルグアイはアメリカ経由の移動で片道35時間くらいかかったり、毎回の遠征で日本に帰って来た後も、一回時差ボケを治してから数日後にまた次の遠征の準備、というような感じだったので曜日や日時の感覚が無くなって来ました。社会人になってからずっとその生活なのでもう慣れた所はありますが(笑)遠征の間にはオフが入るので、オフ自体は15人制よりはあると思います。」

―思い出に残った国や試合はありますか?
「カナダのバンクーバーは好きだなと思いました。代表デビューした土地でもありますし、日本人も多くて日本食も多いので過ごしやすいです。セブンズの会場も盛り上がっていて、ファンの熱量も好きですね。
試合で言うと、勝った試合より大敗した試合の方が記憶に残るんですけど、対戦相手としてはやはりフィジーが印象強いです。彼らは本当に凄くて、タックルをしてもずっとボールが繋がっている。何回タックルを決めても上でボールが繋がっているので、心を折られる所はありました。ただ、今年4月の遠征ではフィジー相手に1トライ差というレベルまで近づいたので、ジャパンセブンズとしては大きく成長していると実感しています。」

―セブンズの活動の中で大変な事はありますか?
「孤独を感じる事はたまにありますね。15人制は人数も多いし、期待やプレッシャーをチームメイトと分け合える、常に横に同じ気持ちの選手が居ると思うのですが、7人制はどうしても各所属先の代表という感じが強くて、様々な期待やプレッシャーを背負いながら、日本に帰ったら1人で練習して、その中で実力を証明して結果を出さないといけないという大変さを感じています。そういう部分もあったので、今回メンバーに入って様々な方に報告の挨拶をさせていただけている今は正直ほっとしている所がありますね。」

―ここまでの活動の中で1番嬉しかったことは?
「やっぱり大会出場を決めた去年11月のアジア予選決勝ですね。アジアシリーズでも最初の韓国大会は優勝出来たけれど、それ以外は3位だったり香港に負けたりもして勝利が約束されたような状況ではなかったので、その中で勝ち切れた事でチームが1つになった実感がしました。チームとして勝てた感じがして、それが1番嬉しかったですね。」

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―最後に、本番への意気込みをお願いします
「自分の中で小さい頃から夢見ていた舞台でもあるので、ジャパンの今のテーマである『Faster&Braver』という「より早く、より勇敢に」をしっかり体現して来たいと思います。
自分の中では特に勇敢なプレーをする事で日本の皆さんを勇気づけられたら良いなと思っています。メダルを獲って日本に帰って来たいと思います。どうぞ応援よろしくお願いします!」

~選手プロフィール~
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松本 純弥(まつもと じゅんや)
2000年生まれ、鹿児島県出身
佐賀工業高校/明治大学
「HSBCワールドラグビーセブンズシリーズ2019-2020」カナダ大会にて7人制日本代表デビュー
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