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【レポート】スーパーラグビーのチームに2連勝目!
快心の初戦から中5日である2022年11月12日(土)。2回目のウェスタン・フォース(以下、フォース)との戦いだ。開門前から200名以上の方が並ぶほどの大盛況。
11月6日同様に多くのファンがエキサイティングなラグビーを楽しみに浦安Dパークを訪れた。
気持ちがいいぐらいの秋晴れであり、絶好のラグビー日和だ。
前回の試合の興奮が呼び起こされる。
そんな抑えられない気持ちの中、キックオフの笛が鳴る。
浦安DRボールでキックオフ。
開始間もない時間はフォースボールで試合が展開される。
6日の試合ではキックを多用してきた印象を受けたが、今日はボールをよく動かす印象を受ける。
ミスも少なく何度も浦安DRのディフェンスラインを突破しようと激しく体をぶつけてくる。
しかし、浦安DRのディフェンス力も光るものがある。
5分以上も攻められ続けるが、自陣10m以上深くには侵入させることはない。
そして時折ターンオーバーし、即座に敵陣までボールを運ぶ。
トライには結びつかないものの、その牙は確実にフォースの喉元まで来ていることがわかる。
そして前半11分。ついに試合が動き出す。
ペナルティをもらいハーフウェイラインからタップキックでリスタートする。
1つラックを作り、SOブラックからのパスが少し乱れるが、そのボールを拾ったCTBマフーザがラインブレイク。
FL繁松に繋ぎ、大外にいたWTB石川にパスが通る。
相手に追いつかれそうにもなるが、走り切りそのまま左隅にトライ成功。
SOブラックのコンバージョンキックはポールに当たってしまい失敗に終わるが、5-0と先制は浦安DRとなった。
リスタート後はピンチを迎える。
先ほどトライの起点となったCTBマフーザのアクシデントもあり、自陣深いところまで押し込まれてしまう。
ラインアウトモールからボールを動かされる中、浦安DRのディフェンスが粘りを見せる。
約5分間もの間攻められ続けるが、整備されたディフェンスが相手のミスを誘い、自陣10mまでエリアを戻す。
攻守が切り替わる場面が多くあり、マイボールになっても中々攻めあぐねている印象を受ける。
その均衡した状況を浦安DRが打ち破る。
前半20分、自陣10m付近でペナルティの笛が鳴った瞬間、SHメイヤーが素早くタップキックでリスタート。
すぐにSOブラック、FBフォラウへつなぎラインブレイク。
抜け出したところをWTBスルンガへつなぎそのまま走り切り右サイド狭いところへトライとなる。
難しい位置からのキックは再度ポールにあたり失敗となるが、10-0とリードを広げる。
粘り強いディフェンスから、素早し判断とサポートにより、一瞬の隙をついた見事なトライであった。
しかし、フォースも負けていない。
前半24分、フォースボールのラインアウトにプレッシャーをかけ一時は浦安DRボールで展開されるが、コミュニケーションエラーによりボールがこぼれる。
その一瞬の隙を逃すことはなく、こぼれたボールをインゴールまで運びそのままトライとなる。
中央より少しそれた位置からのコンバージョンキックも成功し、10-7と点差を詰められてしまう。
この5分間の両チームのプレーを見ると、一瞬の隙も許されないことがわかる。
浦安DRボールでリスタート。
すぐにボールを奪い返し、浦安DRの連続攻撃が始まる。
いいアタックを続け、敵陣深くまで攻め込みペナルティのアドバンテージをもらった直後、SOオテレがインゴール内へのキックパスを試みる。
FBフォラウの空中戦の強さは折り紙付きだが、このキックパスは失敗に終わる。
しかし、アドバンテージが適用され敵陣5mでマイボールラインアウトの機会を得る。
一度モールを形成し、近場をフォワードが何度も攻め込む。
SOブラックが今度はフォースのディフェンスラインの裏に転がし、それに反応したCTBトゥクフカがボールを抑えトライとなった。
中央付近のコンバージョンキックも難なく決め17-7とリードを広げる。
前半30分を過ぎたところでさらに点差を広げる。
またすぐにトライのチャンスを迎える。
前半33分、CTBトゥクフカのオフロードパスをFBフォラウがもらいラインブレイク。
WTB石川へパスをし、約30mを走り切る場面だったが、今回はフォースのディフェンスに阻まれトライとはならなかった。
しかしその2分後に今度はフォワードが力強さを見せる。
敵陣5mのところで再度ラインアウトのチャンス。
今度はしっかりモールを作り押し込みトライとなる。
フォワードが肉弾戦を制し、バックスが縦横無尽に躍動する。
理想的なアタックが続けられていると感じる展開を見せる浦安DR。
キックは不成功に終わるが22-7とさらに点差を離す。
そして前半終了間際、再度SHティアンとフォーワードが魅せる。
自陣10mラインアウトから外にボールを展開すると思いきや、スペースができたと判断し自らラインブレイク。大きく抜け出しキックでさらに敵陣奥深くに攻め込む。
ボールは相手に渡るがSHティアンが捕まえ、駆け寄った複数人のフォワードがそれを奪い返す。
その後のスクラムはミスとなり試合終了となるが、前半最後まで浦安DRが試合を支配する展開となった。
どんなシーンを切り取ってもポジティブな印象を受ける前半となったが、後半フォースが意地を見せるのか、このまま浦安DRがリードを広げるのか駆け付けたファンも楽しみにしている。
浦安DRは全員入れ替えをし、新しいメンバーでの後半40分間が始まった。
前半のいい流れを後半も見せたい。
後半開始早々、攻守が激しく切り替わり、両チームどこかボールが手についていない印象を受ける。
攻めては細かなミスでボールを奪われ、攻め込まれるが相手のミスに助けられる。そんな印象だ。
前半のトライシーンでもあったように一瞬の隙を突かれないよう注意しなければならない。
しかし、後半45分フォースが浦安DRのディフェンスライン裏にボールを落としチャンスを得る。
両チームこぼれたボールを拾うと交差するが、フォースの胸元にボールが入る。
そのまま走り切りトライ...と思いきや、フォースにノックオンの笛が鳴る。
会場から安堵するため息が聞こえる。
安心もつかの間、後半47分、先ほどと同様にフォースが浦安DRディフェンス裏にボールを落とす。
今度はボールのバウンドに嫌われ、綺麗にフォース側に渡りそのまま走り切られてしまう。
中央付近のコンバージョンキックも成功し、22-14と点差を詰めてくる。
後半始まって二度もディフェンスライン裏のスペースにボールを落としているので、狙われているのは明らかだ。
残り30分間で対応できるようにコミュニケーションすることが大事と思われる。
後半52分。今度は浦安DRが攻め込む時間となる。
フォースボールスクラムを押し込みマイボールにすると、パスを受けたSOクリップスがフォースディフェンスラインの裏にボールを転がす。
CTB本郷は反応し転がるボールを拾いあげようとするが失敗に終わってしまう。
しかし、ペナルティのアドバンテージをもらっており、アドバンテージが適用され敵陣5mでラインアウトのチャンスを得る。
トライライン目の前まで押し込み、あと僅かでトライのところまでくるがフォースの固いディフェンスに阻まれてしまう。
いいアタックをしていただけに悔しい結果となってしまった。
リードしているものの、後半未だトライがないので、このあたりで1トライしたいところだ。
後半59分そのチャンスは訪れることとなる。
敵陣5mでのラインアウトのチャンスをもう1度得る。
8人全員で固いモールを組み、HO藤村が抜け出しトライとなる。後半最初の得点だ。
SOクリップスのキックは不成功に終わり、27-14となる。
さらに後半62分。敵陣22m内ラインアウトのシーン。
バックスが外側に展開すると思いきや、SOクリップスから内側の空いたスペースにいいスピードで走りこんできたWTB安田へパスがつながる。
そのままラインブレイクし、ステップで相手をかわしトライとなる。
SOクリップスのキックも成功し、34-14とさらに点差を開き2トライ2ゴールでも追い付かれない点差となった。
勢いが出たときの爆発力は測りきれないものを感じるほどだ。
この後、10分間攻められ続けることとなるが、ディフェンス力もアタックに負けず劣らず光るものがある。
なにより中央をラインブレイクされたり、崩されて突破されることがこの時間帯になっても0に等しい。
ブレイクダウンでもファイトしながらも規律を守り徹底していることが見てわかる。
後半73分には自陣5m付近で抜かれてしまいトライとなるが、如何にディフェンス力が高いことか。
試合終了間際にもトライされるシーンはあるが、これもキックのバウンドが浦安DRに転がらなかった結果である。
34-28の点差になったところで試合終了のホイッスルが鳴るが、終始安心して見ていられる内容の80分間であった。
「スーパーラグビーのチームに2連勝した。」
今はまだ駆け出しの時期かもしれないが、この軌跡がいつか歴史となり、後世に語り継がれるであろう。
プレシーズンマッチはまだ3試合ある。そして今シーズン開幕の足音も少しずつ聞こえてきている。
今後はどんな試合をしてくれるのか、そしてどんなシーズンになるのか、今から楽しみでしかない。