勢い
（2024-25シーズン第8節 リコーブラックラムズ東京戦）

◇NTTジャパンラグビーリーグワン2024-25シーズン
◇浦安DR×BR東京（2025年2月15日＠東京・江東区夢の島競技場）

高校時代（石見智翠館）はフルバックも経験した機動型プロップ。趣味の一つは「お菓子作り」で、チームメイトに振る舞ったこともある。飾らない人柄の梁正秀（ヤン・ジョンス）は、様々な形でチームにエナジーをもたらす一人だ。
ピッチでは、スクラムへの情熱を全身で表現する姿が印象的。ただ石見智翠館、大阪体育大学でバックスやバックロー（FW第3列）を経験したこともあり、得意領域はスクラムやラインアウトを除いた「フィールドプレー」だ。
その一方で、今季はプロップの主戦場であるスクラムの成長も実感しているという。

 「フィールドプレーの方が好きなんですが、今シーズンからスクラムのネガティブ要素は少なくなったと思ってます。きっかけはプレシーズンの一時期、1番（ルースヘッド・プロップ）が僕と玉ちゃん（玉永仁一郎）だけで入れ替わりがなかったことです。そのときの練習量で、今シーズンの自分が出来ているかなと思います」

今季は第3節から3試合に途中出場し、同期のSH飯沼蓮主将らとプレー。後半からインパクトを与えた。交流戦の2試合（第6、7節）はノンメンバーとなっているが、今週日曜日は浦安Dパークで行われる現代グロービスとのトレーニングマッチに先発する。

「対戦相手（現代グロービス）の情報は少ないんですが、僕自身フォーカスしているディフェンスのところでしっかり見せられたらと思います」

先週、チームは念願のディビジョン1（D1）初勝利を収めた。東京・秩父宮ラグビー場の観客席から見つめた念願成就の一戦は、試合途中から「安心」していたという。

「（第7節三重ホンダヒート戦は）試合前からベンチの雰囲気がすごく良かったです。試合途中から点差が開いて、安心して見ていられました。試合後には、ここで満足せずにステップアップしていこうという話がありました。試合はどんどん来るので」

開幕から5連戦が続き、一週間の休養を挟み、さらに5連戦――。それがNTTリーグワンのD1という戦場だ。
次なる相手はおなじ1勝6敗で、11位のリコーブラックラムズ東京だ。

「相手にはニュージーランド代表のTJ・ペレナラがいて、元チームメイトのリアム（・ギル）もいます。多彩なアタックスキルで相手を翻弄できるチームだと思いますが、僕たちはやってきたことをやろう、と話しています」

浦安D-Rocksはディビジョン1で闘っていける――その感触を、多くの人が掴み始めている。その感触から、積み上げてきた土台から、フォーカスは外さない。
D1初の連勝が懸かる今週末、「ジョンス」は2人の選手に注目している。一人はアーリーエントリー（大学生が卒業前に出場できる制度）組で、今季チーム最速デビューとなるCTB松本壮馬（まつもと・そうま）だ。

「リザーブでは『そうま』が注目ですね。代はカブっていないんですが高校（石見智翠館）の後輩で、めちゃくちゃ上手いです。練習でもスルスル抜けていくし、ディフェンスも凄くて、フォワードもしっかり止めます」

172センチ、85キロのセンターは愛媛県出身。関西学院大学の4年生が、途中出場からのリーグデビューを狙う。
期待する選手はもう一人いる。50キャップの大台に到達するWTB安田卓平。スタンドオフもできる28歳のバックスリーは、元バックスの「ジョンス」も脱帽するランナーだ。

「スタメンだったら50キャップになる卓平さんですね。いつも『なんでそんなところ抜けるんだ』というスペースを抜いていきますよね。本当に凄いです」

本稿のためのインタビュー前、「ジョンス」は安田に頼まれてタックルの練習台になったという。

「さっき卓平さんから練習終わりにタックルを受けたんですけど、熱意を感じました。（今週の）卓平さんは、アツいですよ」

初勝利した前節は今季初のリザーブ出場となった安田。2試合ぶりのスタメンで、滾る思いをピッチで見せてくれるはずだ。

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BR東京戦の出場予定メンバーはコチラ！
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現代グロービス戦（トレーニングマッチ）の出場予定メンバーはコチラから！
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