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【試合の見どころ】滾る思い(2024-25シーズン第5節 コベルコ神戸スティーラーズ戦)
滾る思い
(2024-25シーズン第5節 コベルコ神戸スティーラーズ戦)
◇NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25シーズン
◇浦安DR×神戸S(2025年1月19日@兵庫・ノエビアスタジアム神戸)
ラグビーには古くから「司令塔」と呼ばれるポジションがある。それが、背番号10のスタンドオフ。正確なプレーと的確な判断力が求められ、スクラムハーフと共にゲームメイクの中枢を担う。
浦安D-Rocksのスタンドオフ登録は4名。田村熙、オテレ・ブラック、ルテル・ラウララ、そして2024年度に入団したルーキー・森駿太(もり・しゅんた)だ。
スタンドオフにもそれぞれの個性がある。リーグデビューを狙う立命館大学出身の23歳にはどんな特長があるのか。自己分析は「スピード」だ。
「ボールを運ぶのは好きです。ランのスピード、たとえばボールをもらってギャップを突くようなプレーは自分の中では武器だと思っています」
高校ラグビーの強豪・東福岡時代から鋭い仕掛けで鳴らした。ボディーバランスに優れ、瞬時に強い姿勢をつくる的確なタックルも放つ。総合力が高く、立命館大ではキャプテンも務めるなどリーダーシップにも優れる。
そんな森は今、リーグデビューへ向けてインプットを続ける。田村熙からも多くの学びを得ている。
「いろんな人の良いところを真似させてもらっていますが、熙さんはゲームコントロール力、マネジメント力が凄いです。見ていて安心できます。前のチーム(東京サントリーサンゴリアス)ではボーデン・バレット、ダミアン・マッケンジー(共にNZ代表)、マット・ギタウ(元豪州代表)とポジション争いをしてきて、すごく自信があると思いますし、発言にもまったくブレがありません」
その田村が開幕節以来10番に復帰したのが、先週の第4節だった。兄・勇登も所属している東芝ブレイブルーパス東京戦との一戦を、森は観客席から見守った。「終始勝てそう」という印象の好勝負だった。
森は今週も「ロックスターズ(ノンゲームメンバー組の愛称)」として対戦相手を分析する立場だ。
試合に出場し、リーグワンデビューを果たしたいという思いはある。同時にチームに貢献したい思いもある。その思いのすべてがロックスターズの熱量になっている。
「蓮さん(飯沼主将)が『ロックスターズの熱量がチームの練習の質を高める』と言っていましたが、その通りだと思います。試合に出ていないメンバーから、もっと盛り上げないといけないなと思っています」
今週日曜日に対峙するコベルコ神戸スティーラーズ(神戸S)は、1928年創部で、社会人トップクラブとしては最古豪。前リーグ(トップリーグ)時代に2度の優勝を誇り、それ以前には神戸製鋼ラグビー部として日本選手権7連覇の歴史を持つ。
「一人ひとりのボールキャリアーが強く、スペースへの攻撃的なキックもしてくるチームです。相手のスクラムハーフの日和佐選手は、持ち出して裏をついてくるプレーが得意で、フォワードを当ててくる中でも『動き』があるので要注意だと思います」
そして今週は、森の同期で、これまでロックスターズの立場で献身してきた男がリーグデビューを飾る。今週の神戸S戦の注目選手を問われると、森は即答した。
「大士(だいし)じゃないでしょうか」
フランカーで初出場・初先発を飾る小嶋大士。森と小嶋は昨年(2024年)、揃ってニュージーランド(カンタベリー)にラグビー留学した間柄だ。
「大士はファーストキャップなので滾(たぎ)ってます。今週はずっとアームカールをしてます。いつ見ても(笑)。本当にめちゃくちゃ強いので、ぜひ注目してください」
チームはディビジョンワン初勝利へ滾っている。全員の熱意をあつめて、バイ・ウィーク(休みの週)前にD-Rockers、スタッフ、選手全員で歓喜を味わいたい。
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