未踏峰へのアタック

◇NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 第1節
◇浦安D-Rocks × 三菱重工相模原ダイナボアーズ（2024年12月22日＠相模原ギオンスタジアム）

「初めてのディビジョン1。みんなワクワクしてます！　トップ6（プレーオフ進出）という目標は掲げていますが、それはプレッシャーではなく、『どこまでやれるか』という楽しみの方が大きいです」

どこまでやれるか。
どこまで行けるか。

チームに満ちるそんなワクワク感を明かしたのは、今季キャプテン代行も務めた中島進護だ。ラグビー強豪・東福岡高出身だが、ラグビー部には所属せずボクシングに熱中した異色の経歴を持つ。いまや欠かせぬリーダーとなった32歳のロック、フランカーだ。

浦安D-Rocks（浦安DR）にとって初のディビジョン1（D1）。

歴史的な開幕節の相手は、三菱重工相模原ダイナボアーズ（相模原DB）。D1参戦後の過去2シーズンで着実に成長してきた強敵だ。
どう攻略するのか――。勝負事ではつい相手にベクトルが向きがちだが、中島は自分たちがどうしたいかが重要、と冷静に語った。

「相手がどうこうではなく、まずは自分たちがどうやりたいかです。まずは自信があるセットプレー、スクラム、モールで前に進むことができれば良いですね。バックスで獲り切れる力は、めちゃくちゃあります」

まずフォワードがゲームの土台を築く。スマートにエリアをマネジメントする。そして敵陣で良い状態でアタックができれば、高い攻撃力を誇るバックスが必ず躍動してくれる――。
ここ2週間は、今季最後の練習試合（ＧＲ東葛戦）で課題になったコンビネーションの修正もしてきた。

「（練習試合のGR東葛戦では）新しい選手とのコンビネーションが課題になりましたが、この2週間準備してコネクトできました」

きたるメモリアルマッチへ向けて、準備は万端だ。

相模原DB戦のメンバー23人には、今季の大型新戦力、ＮＯ８ヤスパー・ヴィーセもリザーブに名を連ねた。英強豪・レスターでは在籍4季でレジェンド級の活躍をコンスタントに続け、クラブファンの心を鷲掴みにした現役南アフリカ代表だ。

「今週は（リザーブに入った）ヤスパーのインパクトはみんな楽しみに思っているところです。ボールをもったらぶち当たりにいくプレイヤーです（笑）。ただ、タックルからのジャッカルもでき、ディフェンスもしっかりやる選手なので注目です」

まずは昨季から2試合増で計18試合となったレギュラーシーズンを戦い抜かねばならない。その高らかな号砲となる日曜日のキックオフが目前に迫る。

どこまでやれるか。どこまで行けるか。D1、そしてトップ6というチーム未踏峰へのアタックがついに始まる。

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