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2025-26シーズン 第12節「止まらない苦境の中で掴んだ手応え ― 夢の島でS東京ベイと激突」
2026年3月21日(土)、夢の島競技場。
春の日差しに恵まれたホストゲームは、気温以上に"重さ"を感じさせる空気の中で幕を開けた。

浦安D-Rocks(以下、浦安DR)が迎えた相手は、クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下、S東京ベイ)。上位で安定した強さを示し続ける強豪だ。
スコアは35-59。今節も勝利には届かず、チームを取り巻く状況はさらに厳しさを増している。結果が出ない試合が続くほど、不安や焦りは積み重なる。スタンドの視線も、期待だけではなく「ここで何を見せるのか」を確かめるような緊張感を帯びていた。
それでも、ホストゲームには明確な意味がある。目の前で声を枯らしてくれるファンがいる。だからこそ浦安DRは、過去でも先でもなく"この一戦"に集中し、その声援を力に変えて立ち向かわなければならない。

試合はS東京ベイのキックオフでスタート。立ち上がり、浦安DRは気迫のこもったプレーで敵陣に入り込むが、ボールを保持し続けられない。攻撃権がS東京ベイに移ると流れが一気に傾き、5分に先制トライを許すと、その後も失点が重なり、20分までに0-28と大きく離されてしまう。
このまま何もできずに終わってしまうかと思われたが、23分、敵陣22m内でのラインアウトモールからじりじりと前進し、近場をFWが丁寧に攻め込む。今季初出場となった1年目の小嶋大士選手が強烈なディフェンスをこじ開けてトライを奪い、7-28。

ここから浦安DRは流れをつかむ。序盤の攻め込まれ方が嘘のようにディフェンスが締まり、我慢の時間が続いた末の37分、敵陣ゴール前のラインアウトからモールを形成。最後尾のブロディ・マカスケル選手が抜け出してトライを決めた。
さらに一番端からの難しい位置のコンバージョンキックもオテレ・ブラック選手が決め、スコアは14-28。前半はこのまま終了し、ハーフタイムに突入した。


ボールを継続すればトライを取れる。その事実を再確認し、後半に望みを託した。
後半開始からS東京ベイがテンポを上げてくる。3分にトライを許し、簡単に自分たちのやりたいことをやらせてくれない。

それでも前半とは違い、浦安DRはトライを取られても果敢に攻める。6分、7〜8フェーズを重ね、飯沼蓮選手がラックから持ち出してゴール目前で相手のペナルティを誘発。
ディフェンスが整う前に、タマティ・イオアネ選手がタップキックで素早く再開し、自ら持ち出してディフェンスの合間を縫いトライを決めた。21-35。



しかし、12分、14分、26分に連続して失点し、21-52。再び点差を離される。
29分、敵陣22m外で得たセンタースクラムからサム・ケレビ選手がボールを受け取ると、ディフェンスをものともせないランでそのままトライまで走り切り、28-52。


32分にも失点し、28-59。
厳しいムードのまま終わってしまうかと思われたが、36分、敵陣10mのラインアウトから展開し、逆サイドにラックを形成する。S東京ベイのディフェンスが前のめりになったところで飯沼蓮選手が裏へボールを上げると、シェーン・ゲイツ選手がすさまじいスピードで追い、ノーバウンドでキャッチ。そのままトライゾーンに飛び込み、35-59。スコアは動かないままフルタイムとなった。



前半20分でつけられた点差を最後まで埋め切れず、浦安DRは敗戦。連敗は8となり、順位も最下位に沈む厳しい状況が続いている。
それでも、望みが消えたわけではない。ボールを継続した時の攻撃力は高く、ディフェンス力のあるS東京ベイ相手に得点を重ねられたことは、選手の自信にもつながったはずだ。
残りのシーズンで鍵になるのは、粘り強いディフェンスを"80分の基準"として保ち続けられるかどうか。

8連敗という数字は、周囲の目が厳しくなるのも当然だ。
ただ、最下位まで沈んだ今、守るべきものはない。勝利のための試行錯誤を重ね、ひたすら前を向くしかない。歩みを止められない以上、やるしかない。

文 = 小泉将 写真=小野大介

