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2025-26シーズン 第4節「秩父宮に刻んだ不屈の足跡 ― 横浜Eの猛追を断ち切り、執念で掴んだ新年初白星」
新春の澄み切った青空が広がった秩父宮ラグビー場。浦安D-Rocks(以下、浦安DR)にとって年明け最初の一戦は、シーズンの行方を占う重要な試合となった。

対戦相手は、開幕3連敗からの初白星を狙う横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)。
勝利への強い執念を持って挑んでくる難敵である。
雲ひとつない快晴の空の下、スタジアムには強い風が吹き付け、この風をどう味方につけるかが試合の行方を左右しそうなコンディションだった。浦安DRのキックオフで幕を開けた前半。

立ち上がりからキックを効果的に使い、風上の利を生かしながら主導権を握る展開となる。開始3分、ペナルティーゴールを確実に沈めて3-0と先制。


12分にも立て続けにペナルティゴールを成功させ6-0とし、早い時間帯からスコアを動かす。
13分、相手の乱れたパスをサム・ケレビ選手が読み切りインターセプト。そのまま約50mを独走し、力強いストライドでインゴールを駆け抜けトライ。会場を大きく沸かせ、13-0とリードを広げた。


トライ後も落ち着いてボールを保持し、ゲームを主体的に進める浦安DR。
18分、チーム全体でテンポ良くボールを動かし、田村煕選手、サム・ケレビ選手、ケレブ・カヴバティ選手とつなぎ、最後はタナ・トゥハカライナ選手がトライ。18-0。

さらに28分、ゴール前でラインアウトを選択すると、モールからバックスへ展開。サム・ケレビ選手からの長いパスは乱れるも、田村煕選手が落ち着いて処理しケレブ・カヴバティ選手へボールをつなぎ、相手ディフェンスを置き去りにしてトライを決め、23-0と点差を広げた。

しかし、横浜Eも簡単には崩れない。直後のキックオフからボールを奪われ、そのままトライを許し23-5。リスタートの重要性を改めて突きつけられる。
その後は自陣に釘付けにされる厳しい時間が続くが、粘り強いタックルでミスを誘い、リードを保ったままハーフタイムを迎えた。

後半は向かい風の中での戦い。5分にトライを許し23-12と点差を詰められ、スタジアムには重苦しい空気が流れる。その流れを断ち切ったのが、再びサム・ケレビ選手だった。

7分、ディフェンスラインを強引に突破して大きくゲインすると、素早い展開で一気にゴール前へ。飯沼蓮選手のテンポ良い球出しからチーム全体が連動し、鍋島秀源選手が相手を引き付けたところでブロディ・マカスケル選手がトライゾーンへ飛び込み、28-12と再び突き放す。


しかし、12分には横浜Eにトライを許し28-19。22分にはペナルティゴールで28-22と、1トライで逆転されかねない差まで迫られる。そこからは横浜Eが攻め立てる展開が続き、浦安DRは我慢の時間帯へ。


33分、横浜Eがトライゾーンへ飛び込みTMO(ビデオ判定)となり、スタジアムに緊張が走る。

しかしこのプレーはグラウンディングなしの判定となり、浦安DRがボールを取り戻す。
最後はペナルティを犯すことなくボールを保持し続け、試合終了のホーンを確認してオテレ・ブラック選手がボールをタッチへ蹴り出す。


ここでフルタイム。浦安DRが28-22で勝利を収めた。
終わってみれば、前半に風上を生かして築いたリードが勝敗を分けた試合だった。後半はキックでの組み立てがうまくいかず、横浜Eの猛攻を受け苦しい時間帯が続き、一瞬の規律の乱れで致命傷になりかねない状況だった。
それでも、規律を意識し続け、運動量を落とさず、判断をぶらさずに戦い切った姿勢からは、ラウンツリーHCのもとで積み上げてきたものが、随所に表れ始めていることが感じられた。
規律、運動量、そして信念。
どんなに攻め込まれても、何度倒されても、勝利を信じて足を動かし、土俵際で粘り抜く。泥臭く、強く、簡単には屈しない。
掲げ続けてきた「TOUGH TO BEAT(不屈の集団)」という言葉が、確かにピッチの上に垣間見え、見ている者に浦安D-Rocksの姿を示してくれた一戦だった。
この不屈の精神がさらに研ぎ澄まされ、チームとしてどのような進化を遂げていくのか。その成長の軌跡を、これからも共に見守り続けていきたい。

文 = 小泉将 写真=小野大介

