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2025-26シーズン公式戦 第3戦苦しい展開を耐え抜いた価値ある勝利 ― 静岡でつかんだ白星

天候に恵まれたヤマハスタジアム。ビジター開催、スタンドは静岡ブルーレヴズのファンで青く染まり、独特の空気感に包まれていた。

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昨季5位、安定した戦いを続ける強豪・静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)は、浦安D-Rocks(以下、浦安DR)にとってこれまで公式戦では一度も勝利を挙げたことのない相手。

今シーズン第3戦となったこの試合は、現在のチームがどこまで戦えるのかを測る重要な試金石となった。

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試合は浦安DRのキックオフでスタート。

立ち上がりからホームの後押しを受けた静岡BRに攻め込まれ、自陣に押し込められる時間が長く続く。あわやトライという場面も何度か作られたが、浦安DRは粘り強いディフェンスで我慢を重ね、得点を許さない。

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15分、守り続けた中で流れを引き寄せる。ディフェンスで相手のミスを誘いスクラムを獲得すると、相手のペナルティにヤスパー・ヴィーセ選手が即反応し、大きくゲイン。

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逆サイドへ展開すると、シェーン・ゲイツ選手がイズラエル・フォラウ選手へ正確なキックパスを通す。崩れたディフェンスを見逃さず、豊富な運動量で再びサポートに回ったシェーン・ゲイツ選手が相手を置き去りにし、トライ。7-0。

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これまで序盤に我慢しきれず先制点を許してきた浦安DRだったが、この試合では攻め込まれながらも冷静に対応し、先にスコアを動かす理想的な展開となった。

20分にはスクラムで再びペナルティを獲得し、キックを選択。

田村煕選手が冷静に沈め、10-0とリードを広げる。

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しかし静岡BRも簡単には崩れない。

24分にトライを返され10-7と迫られると、その後も激しい攻防が続く。

再びスクラムで得たペナルティを確実に決め13-7と突き放すが、33分にトライを許し13-14と逆転を許す展開に。さらにイエローカードで数的不利となる厳しい状況に追い込まれるが、集中力を切らさず追加失点を防ぎ、ハーフタイムを迎えた。

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アタックの組み立てには手応えがあり、後半はディフェンスでどこまで相手をシャットアウトできるかが勝負のポイントとなった。

後半も前半同様、静岡BRに攻め込まれる時間が続くが、浦安DRはトライを許さず、キックを使いながら徐々に陣地を前へ進めていく。

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12分、静岡DRドロップアウトからの再開のキックに鍋島秀源選手が素早く反応しボールを確保。

すぐさまサム・ケレビ選手が外を走るシェーン・ゲイツ選手へパスをつなぎ、そのままトライ。

20-14と再びリードを奪った。

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18分、静岡BRの激しいアタックに押し込まれトライを許し、20-21。

一進一退の攻防が続く中、27分に試合が大きく動く。

ラインアウトからフェイズを重ね、サム・ケレビ選手に視線が集まった瞬間、オテレ・ブラック選手がディフェンスの裏へ抜け出す。

すかさずサポートに回っていた飯沼蓮選手がボールを受け取り、そのままトライゾーンへ。27-21。

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終盤の75分、再びピンチを迎えるが、小西泰聖選手が相手パスに鋭く反応しボールを奪取。一気にアタックへ転じると、サム・ケレビ選手が相手を引き付け、イズラエル・フォラウ選手へ展開。最後は再び飯沼蓮選手がボールを受け取りトライ。34-21。

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ラストは静岡BRの猛攻を受けながらも、浦安DRは集中を切らさず、最後の最後まで守り切ってフルタイムを迎えた。

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粘り強く守り、奪うべきところで奪い切る。

これまで課題としてきた試合の入りや、終盤の集中力においても、この一戦では確かな変化が見られた。

相手のミスに助けられた場面もあったが、それは受け身で待った結果ではなく、プレッシャーをかけ続けた中で自分たちが手繰り寄せたものだった。

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キックを軸にした陣地の取り合いでも主導権を握り、要所では個の強さと連動したアタックが結果につながった。苦しい時間帯を耐え抜き、流れを渡さず、最後まで自分たちの形を崩さなかったことは、このチームにとって大きな価値がある。

もちろん、すべてが完成したわけではない。

それでも、苦手としてきた相手、苦しい展開、プレッシャーのかかる局面を乗り越えてつかんだこの勝利は、これまで積み重ねてきた取り組みが確かに実を結びつつあることを示している。

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まずは、この勝利を素直に喜びたい。

そのうえで、この内容を一過性のものにせず、次の試合へどうつなげていくか。

浦安D-Rocksにとって、この静岡の地での一戦は、シーズンを戦い抜くうえで確かな自信と指針を与えるものとなった。

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文 = 小泉将 写真=小野大介