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2025-26シーズン プレシーズンマッチ第2戦「悪天候の中の粘り勝ち プレシーズンマッチ第2戦を制す」

冷たい雨と強い風が吹き荒れる浦安Dパーク。

体感温度は一桁台に近く、選手たちにとっても過酷なコンディションとなった。

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それでも、昨季準優勝のクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下、S東京ベイ)を迎えたスタンドには約500人の観客が集まり、同じ千葉を拠点とする両チームの対戦に熱い視線が注がれた。

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試合はS東京ベイのキックオフでスタート。

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序盤から相手にフェーズを重ねられ、わずか5分でトライを許しスコアは0-7。

さらにスクラムでプレッシャーを受け、自陣5mからのラインアウトモールで再び失点。

0-14と苦しい立ち上がりとなった。

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それでも浦安D-Rocks(以下、浦安DR)は冷静さを失わなかった。

 20分、センター付近のスクラムから大きく展開。

ウィングのイズラエル・フォラウ選手が敵陣22mまでボールを運ぶと、サミソニ・トゥア選手が巧みにディフェンスの裏へ抜け出す。

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最後はフランカーのリサラ シオシファ選手がボールを受け、相手選手を弾き飛ばしながら力強くトライ。

スコアを5-14とし、反撃の口火を切った。

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一方で、S東京ベイも簡単には流れを渡さない。

35分、センター付近のラインアウトから素早い展開で突破し、再びトライ。

浦安DRはスコアを5-21とされ、前半を折り返した。

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後半は風上の浦安DRがギアを上げる。

 5分、敵陣22mでのラインアウトからブロディ・マカスケル選手が抜け出してゴールライン目前に迫ると、ラックの最後尾から藤村琉士選手がボールを持ち出しトライ。

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スコアを12-21とし、反撃の流れを掴んだ。

その後も浦安DRは勢いを保つ。

イズラエル・フォラウ選手が相手のキャッチミスでこぼれたボールを拾い一気に敵陣へ。

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ゴール前での連続攻撃からS東京ベイにイエローカードが出され、数的優位となった浦安DRは14分、ラインアウトモールを選択。

小嶋大士選手を軸にモールを押し込み、最後尾から藤村琉士選手が押さえてトライ。

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オテレ・ブラック選手の難しい角度のキックも決まり、スコアは19-21と迫った。

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27分、敵陣22mでのスクラムから小西泰聖選手の鋭いパスを受けたオテレ・ブラック選手がパスフェイントで相手を翻弄し、そのまま中央を突破。

サポートに走り込んでいたサム・ケレビ選手につないで逆転のトライを奪う。

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スコアは26-21。

さらに33分には、ゴール前のラインアウトでこぼれたボールを松下潤一郎選手が押さえてトライを決め、スコアを33-21とした。

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その後は両チーム最後まで集中を切らさず、激しい攻防が繰り広げられたがスコアが動くことなくフルタイムとなった。

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冷たい雨と強風の中、最後まで規律を保ち、見事な粘り勝ちを収めた。

厳しいコンディションの中でも、チームとして崩れず戦い抜いた姿は確かな成長の証だった。

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アタックでは継続性が生まれ、ディフェンスでは判断と統率が安定してきた。

 課題は残るものの、悪条件を我慢強く乗り越えてつかみ取ったこの勝利は、開幕に向けて大きな自信となるだろう。

 風を耐え、雨を受け、それでも歩を止めない。

 まだ道の途中だ。

だが、その歩みは確かに前へ向かっている。

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文 = 小泉将 写真=小野大介